遺言のある場合の遺産相続

遺産争族の記録帖

遺言のある場合の遺産相続

非常にややこしい遺言書を残して叔母(73歳)がなくなりました。私は50歳サラリーマンで、妻と2人暮らしです。子供たちは独立して別の地域に住んでいます。

私の父は、すでに10年前に他界しています。叔母と父は2人姉弟で、その両親(私から見て祖父母)は他界しています。つまり、親族は私だけなのです。

叔母は、私の父の姉に相当するのですが、生涯独身を貫きました。老後は、一人でアパート住まいをしており、孤独だったと思います。猫を3匹飼っており、常に猫を可愛がっていた記憶があります。私は近くに住んでおりますので、時々は様子を見に訪ねて行きました。唯一の親族ですので、あまり放っておくわけにも行きません。

叔母はある程度、健康状態は自分で管理していたようです。孤独が好きな性格で、私とは話題もあまり弾みませんでした。ただ、「この猫は最近、元気かな?」という話題を持ち掛けると非常に良く話してくれる叔母だったので、自然と猫の話題が増えました。

叔母がなくなって、部屋を掃除した時に、遺言書が見つかりました。正式なものの様でした。むやみに開封するのも嫌でしたので、弁護士事務所へ訪ねて行って、こういう場合はどうすれば良いかを聞いてみました。その事務所の方の立ち合いの元、遺言書を開封しました。

内容は、「猫3匹を、○○(私の名前)に遺す物とする」です。直筆、立会人のサインもあり、本物の正式な遺書です。ただ、猫を残されてもこちらも、困ります。結果としては、自分は猫を引き取る事にしました。妻の同意を得て、自宅で飼っています。それ以外にも、少なからず財産があり、それは自動的に私に遺産相続されました。猫も飼ってみると可愛い物ですし、叔母の遺志ですから、できる限り面倒を見てあげようと思います。

投稿日:2016/11/15